御神籤神域白鷺
3 min read白鷺の御使:御神籤を運ぶもの
御神宮から人々のもとへ、誰が御神籤を届けているのか。
姿を見た者は少ない
富士山御神宮から人々のもとへ、御神籤を運ぶのは一羽の白鷺だと伝えられている。しかし、その姿をはっきりと見たという者は、驚くほど少ない。
雲を縫うように
白鷺は雲の切れ間を縫うように飛び、迷える者のもとにだけ舞い降りるという。くちばしに咥えているのは、一本の御神籤。届け先を間違えることは、一度もないのだそうだ。
壺を振るときの風
壺を振ったときに、ふと頬をかすめるわずかな風。あれは風ではなく、白鷺が飛び立つ気配なのだと、古くから語られてきた。
なぜ白鷺なのか
なぜ白鷺が選ばれたのか、その理由を記した文献は残っていない。ただ、白は穢れのない色とされ、鷺は真っ直ぐに空を渡る鳥として、古来より人々に親しまれてきた。迷いのない一直線の飛翔――それこそが、御神籤にふさわしい姿なのかもしれない。
今日もどこかで
今日もどこかで、白鷺は雲の上を飛んでいる。あなたのもとに届いた一本も、その羽に乗って運ばれてきたのだろう。
このストーリーを読み終わりましたか?大切な人のための追悼ページを作成してください。
追悼ページを作成